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 平成二十六年(2014)六月一日から八日まで行われている八尾地蔵こと常光寺の本尊御開帳に行ってきました。
 大坂冬・夏の陣から四百年ということで、今年から来年にかけて大阪各地でいろいろとイヴェントが企画されているようです。これもその一環です。

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 常光寺は河内音頭発祥の地として知られます。
 また河内西国とおおさか十三仏の札所になっています。

 大坂夏の陣において、常光寺近辺では徳川方の藤堂高虎軍と豊臣方の長宗我部盛親軍が激しい戦闘を繰り広げました(八尾の戦い)。
 当時の常光寺は徳川家康の側近であった南禅寺金地院の以心崇伝の抱え寺であったので、徳川方に守られて被害を受けることはなかったようです。
 境内には戦死した藤堂勢の将兵七十一士の墓があります。また方丈の縁側では藤堂勢により首実検が行われ、長宗我部将士の血に染まった床板はのちに天井に転用されて、血天井として残されています。

◆常光寺 本堂
常光寺 本堂

 小野篁作とも伝わる本尊延命地蔵菩薩立像、南北朝時代に荒廃した伽藍の復興に尽力した藤原盛継の座像が公開されていたほか、徳川家・藤堂家関連の書状等が展示されていました。
 その中に、堂宇修復資金を調達するために本尊や寺宝を公開することを奉行所に願い出る江戸時代の書状があり、昔も今も変わらないのだなと妙に感心してしまいました。

◆常光寺 三門
常光寺 三門

初日山常光寺
【はつひざんじょうこうじ】


所在地: 大阪府八尾市本町五丁目門前町8-1

宗派: 臨済宗南禅寺派

御本尊:
地蔵菩薩

創建: 奈良時代

開基: 行基菩薩

別称/旧称: 八尾地蔵 新堂寺


 特別展・御開帳は六月八日まで行われています。お近くの方は是非お出かけ下さい。
 また八尾市立歴史民俗資料館でも「大坂の陣と常光寺」展が開催されているようです。こちらは六月三十日まで。



参考文献:
◇『やすらぎの古里 河内西国巡礼 こころの散策ガイド』 河内西国霊場会 2003


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