なら燈花会 占風灯

 少し日が経ってしまったが、先月、なら燈花会へ行ってきた。毎年八月、春日大社や東大寺、興福寺を含む奈良公園一帯をろうそくの優しい光が照らす。
 平成二十六年(2014)は八月五日から十四日まで行われた。今年で十六年目、すっかり奈良の夏の風物詩として定着したようだ。

 スマートフォンで撮ったため碌な写真がないですがご勘弁。

◆なら燈花会 興福寺
なら燈花会 興福寺

 ほのかに明るさの残る時間にはまだ鹿もいて、子供たちは恐る恐る近づきかけてはやっぱり離れる、を繰り返していた。

◆なら燈花会 浅茅ヶ原
なら燈花会 浅茅ヶ原

◆なら燈花会 浅茅ヶ原
なら燈花会 浅茅ヶ原

◆なら燈花会 浮見堂
なら燈花会 浮見堂

「燈花」とはろうそくの灯心の先にできる花の形をした蝋の塊のことで、これができると縁起が良いとされるという。訪れた人びとが幸せになるようにとの願いを込めて「燈花会」と命名された。

 ささやかな幸せでいい。このろうそくの灯のように小さくてささやかな幸せを。そして来年の夏もこうしてここへ来て、平穏な日日を過ごせたことを感謝できるように。
 ろうそくに灯る光にそんなことを願いつつ、家路についた。

なら燈花会





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